
Android wear for iOSを試してみた
こんにちは!窓際アプリプログラマーのイノウエです。
GoogleがAndroid wear端末をiOS端末とペアリングできるアプリを発表しました。
Android Wear now works with iPhones – Official Google Blog
これにより、従来はAndroid端末のみペアリングできていたものが、iOS端末(iPhone,iPad,iPod touchなど)でもペアリングできるようになりました!
せっかくなので、今回はこれでいろいろと試してみたいと思います。
私は以前iPhoneを使っていましたが、初のAndroid wearスマートウォッチであるLG G Watchの発売とほぼ同時に購入し、Androidに乗り換えました。
現在はそれの後継機であるLG G Watch Rを愛用しています。
Apple Watchが発売される前からスマートウォッチを着用しており、いろいろな人に「それApple Watch?」とよく聞かれて毎回説明に結構困っていました。
ようやくこのアプリでiPhoneと連携できるようになったので、これで胸を張って「Apple Watchです!」と答えられます!
というのは冗談で、説明するのが更にややこしくなってしまいました。
Android wearとは
そもそもAndroid wearとは何かというと、Androidが搭載されたウォッチの事だと思われるかもしれませんが、正しくはウェアラブル端末向けにカスタムされたAndroid OSの名称です。
Android wearやWatch OSなどのOSを元に、腕時計の形状をした演算処理や通信などのスマートデバイス機能を兼ね備えた端末は一般的に「スマートウォッチ」と呼ばれます。
ただ、今回リリースされたアプリ名も「Android wear」なのでややこしいですね。
スマートウォッチの仕組み
Android wearやApple Watchなどのスマートウォッチは単体ではただの時計です。
スマートフォンと連携することにより、通知や着信を確認したり、スマートフォンを操作したりすることができるようになります。
ウォッチはスマートフォンのネットワーク回線や位置情報などを借りることによって少なくないバッテリーで様々な処理を行うことができます。
ウォッチとスマートフォンとの連携にはコンパニオンアプリと呼ばれる専用のアプリを使用して連携します。
Androidだと「Android wear」、iPhoneだと「Watch」アプリが該当します。
今回はその「Android wear」がiOSに対応したということになります。
ペアリングしてみる
さて、前置きが長くなってしまいましたが、試していこうと思います。
まずはペアリングをします。
今回はLG G Watch R(OS Ver.5.1.1)とiPhone 5Sとのペアリングをしてみました。
最初にLG G Watch(OS Ver.5.0.1)とのペアリングを試してみましたが、OSバージョンが古いためかうまく認識されませんでした。
※現在Android wearアプリが正式に対応している端末はLG G Watch Urbaneのみとなり、本記事は対応されていない端末との連携となります。こちらを参考にしていただく際は自己責任にてご確認いただくようお願いします。
アプリを起動し、画面に表示されたウォッチのIDを選択するとパスコード入力画面が表示されます。
パスコードを入力した後、いろいろとアクセス許可を求めるアラートが表示され、ポチポチと進めるだけであっさりとペアリングできました。
動作を確認してみる
・通知を確認する
Slackやメッセンジャーなどのアプリからの通知はちゃんと表示されました。
ウォッチ側の通知を削除するとiPhone側の通知も消えたのでうまく同期できていました。
(どういう仕組みなのかとても気になります…)
・着信を確認する
電話の着信もウォッチ側に表示されていました。
着信の応答可否もウォッチ側で操作可能です。
(今回の端末はスピーカーは搭載されていないため、ウォッチでの通話の確認はできませんでした)
・音楽を聴く
音楽を再生したところウォッチ側に通知が表示され、停止や曲送り、曲戻しなどの操作をする事ができました。
・ウォッチフェイスを変えてみる
Android wearはウォッチフェイス(時計盤面)の変更や追加ダウンロードができます。
Android版だとGoogle Playからの追加ダウンロードが可能ですが、
iOS版はコンパニオンアプリから追加ができるようです。
さすがにiPhoneアプリからGoogle Playでの買い物はできず、
専用のダウンロードサイトが表示されてインストールする事ができました。
追加盤面は無料でダウンロードできますが、現状は数はまだ少なく、
十数種類しか選ぶことができません。今後追加されることに期待です。
Android版Android wearとの違い
さて、Android版とiOS版の違いについて動作を検証したところ、iOS版ではいくつか機能が制限されていました。
ほとんどiOSの性質上というか仕様の問題のため、仕方ない部分が多いです。
ぱっと見た感じで気になったのは下記となります。
1.通知からアプリを開くことができない
Android版は通知を右にスワイプするとアプリを開くボタンがあり、
ウォッチからスマートフォン側のアプリを起動することができますが、
iOS版はボタンが表示されずアプリをウォッチから開くことができませんでした。
2.アプリの追加ができない
Android wearはGoogle Playから専用アプリをウォッチにインストールすることが可能でしたが、iOS版にはダウンロードする仕組みは現状存在しないため、インストールする事ができません。
3.通知のブロックは履歴からしか選択できない
Android wearはウォッチ側に通知するアプリを制限することが可能です。
Android版はインストールしているアプリ一覧から選択可能ですが、
iOS版は過去に通知を受信したアプリ履歴一覧からの選択しかできません。
4.スクリーンショットが取れない
Android版はコンパニオンアプリからスクリーンショットのリクエストを送信できますが、iOS版には存在しませんでした。
Android wear for iOSを使うメリット
iOSでAndroid wearを使うメリットとしては、自分好みの端末が選べるということくらいでしょうか。
Apple watchは実質1種類しかありませんが、Android wearの端末は現在では様々な形態や機能を持つものがあります。
気になるウォッチを見つけたけどAndroid端末持ってないから買うを諦めていた方などはこれを期に購入に踏み切ってしまうのもありかもしれません。
おわりに
今回はAndroid wear for iOSを使ってみましたが、iOSというOSの仕様上からあまり期待できませんでしたが、実際に使ってみたところ想像していた以上に動作がしっかりとしていたことに驚きました。
このアプリがリリースされたことによって今後ますますスマートウォッチやウェアラブルなどのジャンルが盛り上がっていくのではないでしょうか。
今後の展開に期待するとともに、ゆめみでも様々な技術の検証や開発を行っていこうと思います!